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2023/7/26 CULTURE

自分にしかできないことって何ですか?│住谷杏奈

S Cawaii! 編集部

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住谷杏奈さん

取材・構成/岩淵美樹、撮影/楠本隆貴(WILL CREATIVE)、ヘアメイク/山口理沙(+nine)




目標をひとつクリアするごとに武器が増える

 よく、どうしたら努力を継続できるんですか?ときかれることがあるけれど、私は同じことをずーっと続けているわけじゃないんですよ。仕事って、いい意味でゲームみたいなもので、ひとつの目標をクリアしたら環境や見える景色が少しずつ変わっていくから、同じことを続けている感覚はないんですよね。進んでいくたびにノウハウや自信という武器が増えて、新しい自分になっている。そこに新しい手法、技術、時代にあった考え方が備わり、さらにバージョンアップしていくんですよ。
 例えば、会社で毎日が同じような仕事の繰り返しと感じているなら、それは、あなた自身の中に目標がないのかもしれません。ひとつ仕事を終えるたびに、「よっしゃー!!! 〇〇が身についた!!」という気づきもないのかもしれません。同じことの繰り返しのようでも、次はこうやったらもっと速くできるかもしれない、もっとこうしたらよりいい結果が出せるのかもしれない、という工夫が足りないのかもしれませんよ。

 少し話は違うかもしれませんが、私が商品プロデュースを始めた頃も、日々試行錯誤の連続でした。当初は、世の中にないものを作るぞ!!!と意気込んでいたのですが、いろいろと経験を重ねていくと、今市場にあるものを自分のアイデアでよりよく変えて販売する方が売れるということに気がつきました。というか、そのやり方が私には合っていた、ということですね。
 自分で経験して、ちょっとした失敗をしたり、ちょっとした成功を納めたりと、人から聞いた話ではなく、自分でやってみて、自分の目で確かめて、自分の感覚で軌道修正していくことが大事だということを知ったのです。

 成功者の失敗談を聞いて、これは間違っている手法なのだからやめておこう、とかいう思考の方がよくいますが、それはもったいないです。その成功者は、そのやり方ではうまくいかなかったかもしれませんが、あなたがやれば成功することだってあるし、その逆もあります。成功者がこうやってうまくいったんだということをやっても、あなたがやったら失敗するかもしれないのです。
 人は、それぞれ持っているものが違います。生まれ持った能力もそうだし、感覚もそう。育った環境だって違う。だから、成功する方法も当たり前に違うんです。これはこうだからと決めつけて間口を狭めずに、たくさんの方法でチャレンジする。やっていくうちに絶対に自分にいい方法が見つかるはずです。

 間口を狭めることでチャンスも狭めてしまうことは極力避け、間口はガバガバに広げていきましょう!!

自分を俯瞰で見て、何ができるかを明確にすること

「好きなことを仕事にしたい」という人は多いですが、私は無理に好きなことを仕事にしなくてもいいと思っています。それよりも、「自分に向いている仕事は何か」を探すことの方がずっと大事です。
 私は、必ずしも起業して経営者になれとか独立して成功しよう!とかいうことをすすめているわけではありません。例えば、誰かをサポートする力に優れていて、2番手ポジションの方が力を発揮できる人も多くいるでしょう。
 まずは自分を俯瞰で見て、何が向いているのかを知る作業から始めてみましょう。好きではないけれど得意なこと、稼げることがあるはずです。例えば転職の採用面接などでも、「何でもできます!」と言うよりは、自分に何ができるかを明確にすることです。できることで力を伸ばして実績を出し、自信を持って次のステージへ進むのです。

 だからこそ、やる前から何かと言い訳をして何にもチャレンジをしないことは、とてももったいないことなのです。


PROFILE
住谷杏奈(すみたに・あんな)
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1983年2月1日生まれ。2006年にお笑いタレント・レイザーラモンHGさんと結婚し、2008年に男児、2011年に女児を出産。夫のケガを機に商品開発をはじめ、実業家としての才能も開花。美容の知識を活かしたプロデュース商品で次々とヒットを生み出す。現在は、実業家、タレントとして活動。




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