2023年に放送され大きな話題を呼んだサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」にて、同年12月に結成されたガールズグループ“ME:I”が、初のファンコンサート「2024 ME:I LAUNCHING SHOW ME:ICONIC」を3月27日、28日に東京ガーデンシアターにて開催した。4月17日発売のDebut Single『MIRAI』から、ミュージックビデオの再生数がまもなく900万回を超えるタイトル曲の「Click」、カップリング曲「Sugar Bomb」を初披露したほか、メンバーの個性や仲の良さが存分に見られる企画コーナーなどが準備され大きな盛り上がりを見せた。この記事では、初日の27日の公演をレポートする。
結成後、ME:IがYOU:ME(ファンネーム)と初対面する場となった本公演。コンセプトである「ME:I独占マガジン」に沿って、LEDに映し出された映像やステージセットには、雑誌の背表紙をイメージさせるような演出が満載。開演時間になり暗転した会場には、メンバーの登場を待ちわびたYOU:MEがメンバーの名前を呼ぶ声が響く。BGMが上がると、スモークの中からメンバーが一人ずつウォーキングをしながら登場。“未来のアイドル”を感じさせるシルバーを基調とした衣装に身を包み、RAN、KEIKO、SHIZUKU、AYANE、TSUZUMI、SUZU、COCORO、KOKONA、MIU、RINON、MOMONAの順で堂々としたウォーキングを披露。クールな表情やかわいらしい笑顔とともに強烈なビジュアルを見せつけた。
トリを飾ったリーダーMOMONAの後ろに10人のシルエットが映し出されたのち、この日の1曲目となった「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」ファイナルステージの課題曲「想像以上」がスタート。イントロがかかった瞬間、会場からは絶叫に似た歓声が起こった。ファイナルでも話題を呼んだMIUがセンターで踊りメンバーがその周りを回るパートでは、一際大きな声援が。結成から約100日が経った彼女たちの、これまでのたくさんの努力を思わせるパフォーマンスに、初っ端から会場のボルテージはMAXに。
その後、MCのNICE73の呼びかけでYOU:MEが「ME:I~!」と大きな声で呼ぶと、メンバーが笑顔で登場。それぞれの自己紹介ののち、リーダーのMOMONAとサブリーダーのRANが挨拶をした。「今日という日は特別です。やっと会えたよ~! 心から嬉しいです」(MOMONA)。「今日来てくださったYOU:MEのために、準備してきたものを最大限に発揮して、楽しんでいただけるように一生懸命頑張ります!」(RAN)。また今日までの活動で記憶に残っている瞬間を聞かれると、KEIKOは「韓国合宿でみんなと一緒に過ごしたのが家族みたいで楽しかったです。洗濯を自分でしたのは初めてでした(笑)」とコメント。一方、AYANEが「初めて海外で生活して、勝手に生活力が上がったんじゃないかなと…」と遠慮がちに話すと、客席からは「上がったよー!」「かわいいよー!」という声援が。またマンネのTSUZUMIは「『Click』やファンコンサートの準備を進めてきて、ME:Iの結束が強くなったと感じます」とグループに対する自信を覗かせた。
続いて、最初の企画コーナー「ME:Iの追求美」がスタート。この企画は、自分が理想とする姿と、他の人が似合うと思うイメージが合致しているかを見極める内容。SHIZUKUは「キュートさの中に華やかさや上品さを兼ね備えている女性」、RINONは「何色にも染まれる、なんでも似合う女性」など、まずはメンバーそれぞれが自身の目指す姿を発表。その後、花かんむりやヒヨコのリュック、LEDゴーグルなど様々なアイテムが用意され、メンバーはYOU:MEの声を参考に「これかな?」と思うアイテムをセレクト。うさぎフードを被ったあざといAYANEや、おやすみセットをまとったバブみMAXのSUZUなどかわいさ全開のメンバーから、イケメンなのにヒヨコのリュックを背負うMOMONAや光るメガネをかけてふざけるTSUZUMIまで、個性あふれる姿に会場からは笑いと「かわいい~!」の大歓声が起こった。
そのアイテムを身につけたまま、デビュー曲のもう1つの課題曲「CHOPPY CHOPPY」のステージを披露。MIUが背中に付けた妖精の羽をアピールするなど、アイテムを生かしたチャーミングなパフォーマンスをしながらパワフルな高音を響かせた。
一度11人がはけると、モニターにはメンバー同士がデビュープレゼントを贈り合うVCRが流れた。TSUZUMIからMOMONAに「いつも体型管理頑張っているから、ご褒美に美味しいもの食べに行こうね!」と“美味しいご飯をご馳走してあげる券”が贈られたり、「RANちゃんは私のことが大好きだと思うから」とKOKONAからRANに“KOKONAとデート1日券”が贈られたりと、いろんなケミの形と絆が垣間見えた。
そして、シャボン玉の舞う幻想的な演出とともに、デニムを基調とした衣装にチェンジしたメンバーが再登場。デビューシングル「MIRAI」の収録曲の一つ「Sugar Bomb」が初披露された。マイクスタンドを使った色気の漂う大人っぽいパフォーマンスに、会場は一気に引き込まれる。この曲についてMOMONAは「ムーディでグルーブ感のある曲なんですけど、歌詞はYOU:MEとME:Iがお互いに甘い瞳や声に誘われて、手を取り合って新しい世界に一緒に行こうという希望や愛が詰まった楽曲になっています」とコメント。SHIZUKUがTSUZUMIにマイクスタンドを投げる振り付けは難易度が高いそうだが、「今日の(マイクを投げる)角度最高だったよ!」と互いに親指を立てて称え合う様子が見られた。
2つ目の企画コーナー「CLICK! CLICK! COVER GIRL☆」では、メンバーが様々なゲームに挑戦。COCORO、MIU、MOMONAの「チームinuloom」、RAN、SHIZUKUの「チーム04」、AYANE、KEIKO、KOKONAの「チームもう大人だし~」、RINON、SUZU、TSUZUMIの「チーム生まれたて」の4つに分かれて「ME:ICONIC」カバーガールの座を競った。ハートの風船を傘で運んだり、ターンを回った後にカメラを探してポーズを3つキメたり、様々なゲームを全力で楽しむメンバーたち。優勝したチームの写真は「#本日のカバーガール」としてSNSにアップされるという特典が。優勝チームのフォトタイムの最中には、横でその様子を見守るメンバーからも「かわいい~♡」と黄色い声援が飛んでいた。
「Click」のステージ前には、全員で応援動画を観ながら練習をする一幕も。準備万端のYOU:MEの前に再びメンバーが登場し、待望の「Click」初パフォーマンスが行われた。デビューシングルとしてこれから大事に歌い続けられるであろう、かわいらしく温かいこの楽曲を見事なカル群舞で魅せる。ダンスブレイクの後には、一人ずつスポットライトで照らされる演出が挟み込まれ、クールな表情で存分に会場を沸かせた後、大サビに突入した。
この曲についてSHIZUKUは「この曲をいただいてから、ずっとYOU:MEに早く見せたいと思いながら練習してきたので、今日やっとパフォーマンスをお届けできてすごく嬉しいです」とコメント。またCOCOROは、「昨日(3月26日)掛け声動画が出たばかりだと思うんですけど皆さん覚えてきてくださっていて、イヤモニを付けていたけどすごく聞こえました。みなさんのおかげでカッコいいパフォーマンスをお届けできたんじゃないかなと思います」と笑顔で感謝を述べた。
また話題のダンスブレイクは、ダンス未経験のRINONにはなかなかハードルが高かったとのこと。「パワフルなダンスで体力的にもキツかったんですけど、YUMEKIさんが私たちに合った振り付けをしてくださったので嬉しかったし、最高のものができたなと思います」(RINON)。YUMEKIと相談しながらダンスブレイクの振り付けを作ったというRANは「私1人じゃできないことを、10人と一緒にME:Iのダンスブレイクとして頑張って作り上げてきたので、カッコいいパートになって嬉しいです」と語った。
そして、本編ラストはオーディションのラストを飾ったバラード「FLY UP SO HIGH」をパフォーマンス。夜空を模したモニターの前で、客席を愛おしそうに眺め、歌詞を噛み締めるように歌うメンバーたち。涙を流すYOU:MEの姿が見られるほど、感動的で愛に溢れた空間をその場の全員で作り上げ、本編は幕を閉じた。
アンコールでは、オーディション課題曲の「LEAP HIGH! ~明日へ、めいっぱい~」を披露。グッズのTシャツをまとい、猫耳ニット帽や猫の手を付けた個性あふれるビジュアルのメンバーが元気いっぱいにパフォーマンス。この曲のみ撮影OKだったため、観客はこの日の思い出を大切に残すようにスマホを向ける。オーディション時から何度も披露したこの曲を、すっかり自分たちのものにしてファンサしながら楽しむ彼女たち。見違えるように成長した姿と、当時から変わらない無邪気な姿の両方を見せてくれた。
鳴り止まない大歓声の中、一人ずつ最後の挨拶が行われた。
KEIKO「YOU:ME最高でした~! ファイナルから100日くらい経ったらしいんですけど、会いたかったです。みなさんにたくさんパワーをもらったのでこれからも頑張ります」
TSUZUMI「これまで辛いこともたくさんあったんですけど、YOU:MEのみなさんに会えてそんなことどうでもよくなったし幸せでした。みなさんも幸せでしたか? 上の方も見えてるよー!」
RAN「日プの頃から私たちのことを応援してくださって、ずっと待たせてしまったんですけど、こうやってYOU:MEのみなさんと会えて幸せです。これからも11人で恩返しできるよう頑張ります。大好きです!」
AYANE「皆さんにお会いできるのが嬉しいのもあって、わーってなっちゃって結構あっという間だったなって…。みなさん大丈夫でしたか? YOU:MEにいっぱい幸せにしてもらったのでこれからもっと頑張ります。愛してます」
MIU「私めっちゃ視力がいいので、本当に見えていますよ。(大歓声に)分かった、分かった(笑)。やっと練習生を卒業できたんだなと思いました。これからはアーティストとしてYOU:MEの皆さんに頻繁に会えるのを楽しみにしています」
MOMONA「この日この場所でみなさんの顔をやっと見ることができて、ME:Iにとって間違いなくみなさんが原動力だなと感じました。本当に大好きです。皆さんがいてくれて私たちがここにいる意味があるなと強く思いました。ここからが始まりなので、初心を忘れず強く強く突き進んでいきます」
RINON「今日はYOU:MEに会えて本当に嬉しかったです。皆さんの応援が私たちの原動力であり、頑張る力になるので、これからも応援よろしくお願いします。またお会いしましょう!」
SUZU「こうして11人で並んで皆さんの前に立っていることが幸せで、夢のようです。これからどんな花道も皆さんと一緒に走り続けたいです。上まで全部見えてまーす!」
KOKONA「本っ当にずっと今日を楽しみにしていて、始まる前から『楽しみ』ってずっと言っていました。全員の顔が見られて嬉しいです。これで終わりじゃないので、次のステージでも会いたいなとすごく思います」
SHIZUKU「今日は遠くから、平日なのにきてくださって本当にありがとうございます。YOU:MEの皆さんの応援が私の活力になっています。これからは私が皆さんにパワーをお届けするので、必ずまた会いましょう。みんな大好きだよ!」
COCORO「すみません、泣き虫で。こうやってYOU:MEの皆さんに直接会えたことで、やっとデビューできる実感が湧いてきました。 まさか11位で名前を呼ばれると思わなくて、本当にびっくりして。その時応援してくださった国民プロデューサーの方が今はYOU:MEとして、私はME:Iとして、こうやってまたパフォーマンスできてすごく幸せです。皆さんと一緒にもっと素敵な未来を作っていきたいです」
涙を流しながら想いを伝えるCOCOROへより一層温かい声援が送られたのち、ラストナンバーの「&ME」がスタート。歌詞の「YOU&ME」を「YOU:ME」に替え、ME:IとYOU:MEが歌声を重ねる。ハート型の紙吹雪の舞う中、ステージの端から端まで走ってYOU:MEに手を振り、本公演は幕を閉じた。
「2024 ME:I LAUNCHING SHOW ME:ICONIC」はこの後、3月30、31日に大阪・おおきにアリーナ舞洲で開催する。また4月13、14日には東京・国立代々木競技場第一体育館にて追加公演が行われ、全9公演で約6.5万人を動員する予定。待望のデビューを目前に、ついに走り出した彼女たちから今後目が離せない。
ME:Iが『S Cawaii! ME 2024 SPRIMG』のカバーに登場!
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https://www.youtube.com/watch?v=X55_4dLFClI
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https://www.youtube.com/watch?v=aU6S8GekTKA&t=30s
【書誌情報】
書名:S Cawaii! ME 2024 SPRING
価格:1650円(税込)
発売:2024年3月26日(火)
判型:A4変形判
頁数:84ページ
ISBN-13:978-4-07-459394-1
Text_Anco Oshita Composition_Noriko Hata