オーディション番組「BOYS PLANET」から誕生した9人組ボーイズグループZEROBASEONEがこの秋から冬にかけて、自身初の海外ツアー「2024 ZEROBASEONE THE FIRST TOUR [TIMELESS WORLD] IN JAPAN」を敢行。12月5日、Kアリーナで行われた公演の模様をレポート!
開演前からZEROSE(ファンネーム)の熱気を感じる満席のKアリーナ。照明が落ちると、09、08、07……とカウントダウンがスタート。ステージのLEDパネルが左右に開くと、ビジューをあしらった黒のセットアップを着こなし、バチバチに仕上がっている9人が一列にズラリ。その姿だけでも壮観なのだから、ひとりひとりがカメラに抜かれるたびに割れんばかりの大歓声が響くのも納得!彼らがメインステージからセンターステージへ歩き出すサマすらかっこいい。「Road Movie」「Take My Hand」と連続でクールなパフォーマンスを見せて、まずガッチリとZEROSEの気持ちを掴む。ユジンの「楽しむ準備はできてますかー!」の掛け声の後は、アッパーな「New Kidz on the Block」に。全員が音に身をゆだねて自由に身体を揺らし、ときにメンバー同士肩を組んだり、バックハグをしたりとこちらまで楽しくなるステージ。その楽しげな雰囲気が一転、低音が身体の芯を攻めてくる「KILL THE ROMEO」では赤い照明の中、激しくワイルドなダンスで魅了した。
このオープニングセクションが終わると、それぞれのご挨拶タイムに。ここKアリーナは、春に初めてのファンミーティングを開催した場所ということを覚えていた彼らは、「ただいまー!」と口々に叫ぶ。ゴヌクも「僕たちの思い出の場所です」と感慨深そう。そして、「かわいいだけじゃダメですか?」(ゴヌク)、「会いたかった♡」(リッキー)、「えくぼは恋の落とし穴」(テレ)、「親知らずがなくなっちゃったから、見つけたら連絡ください」(ハンビン)、「君だけの王子様です(キリッ)」(ハオ)、「こんにちは、イケメンうさぎです」(ユジン)、「俺だけを見て。浮気しないで」(マシュー)、「僕の彼女になってくれない?」(ジウン)、「(挨拶の)フィナーレを飾るイケメンです」(ギュビン)と、九人九色、個性と愛嬌がさく裂した挨拶に会場から黄色い声が飛ぶ。
ゴヌク
リッキー
テレ
ハンビン
ハオ
ZEROSEの大きなかけ声で盛り上がった「CRUSH (Japanese ver.)」の後は、VCRへ。この映像の中でもZEROSEたちに一緒に歌うように促したり、子どもの頃の写真を載せてクイズを出したり、一瞬たりとも飽きさせない仕掛けを用意してくれているのがうれしい。
デビュー曲「In Bloom (Japanese ver.)」、椅子を使ったパフォーマンスが印象的な「Insomnia」、ミディアムバラードの「Good Night」を披露した後はユニットコーナーへ。トップバッターは堂々ソロナンバー「Always」を歌い上げたハオ。ゴヌク、リッキー、ジウン、マシューの4人は「Over Me」でひもを使ったセクシーすぎるダンスで会場は大絶叫。ギュビン、ユジン、ハンビン、テレは、80年代のインベーダーゲームのような背景が遊び心満載の「Switch」をキュートに。この2組のユニットパフォーマンスのギャップの大きさがすごい!
マシュー
ユジン
「Say My Name」ではギュビンとマシューがハグしたり、自由でかわいい雰囲気で、「Here I Am」ではLEDパネルに映し出された会場のZEROSEとステージ上のメンバーがポーズを取るなどの特別な演出でほっこり。月が太陽に隠れる幻想的なVCRの後は「Dear ECLIPSE」を披露。ブラックのセットアップにシースルーのインナーをはじめ、白いひもを使ったセクシーなダンスに惹き込まれる。「Hot Summer」ではおしゃれなムード漂うクールなパフォーマンス。かわいい、かっこいい、あたたかい、セクシーなど、ライブを表すキーワードの多彩さは、彼らの実力の高さゆえだろう。
その後のMCでは、ギュビン、ハオ、リッキーが「Hot Summer」のキリングパートを披露したところ、なぜかメンバー全員がそれぞれお気に入りのキリングパートをやってみせる流れに。ライブ本編からはちょっと脱線しているかもしれないけれど、わちゃわちゃキャッキャしながら、その都度前に出てキリングパートをドヤッて踊ってみせる彼らの満面の笑顔がかわいい&微笑ましい。
本編のラストは「Feel the POP (Japanese ver.)」、「GOOD SO BAD (Japanese ver.)」を披露。「GOOD SO BAD (Japanese ver.)」では、メンバーが「もう1回?」と煽り、ZEROSEが全力の「もう1回‼」で応えて、何度もサビをリピートしながら大盛り上がり。会場には一体感と多幸感があふれていた。
日本デビューシングル「ゆらゆら-運命の花-」「Only One Story」など4曲を披露したアンコールの最後の挨拶では、みんなやりきったといういい表情でそれぞれ語ってくれた。「僕たちが日本に来るたびに同じ空の下にいると喜んでくれると聞いて、その心がかわいくてZEROSEのことを大切だと思いました。僕もいつも同じ空の下にいると思って頑張ります」(ゴヌク)、「皆さんとひとりひとり目を合わせようと頑張りました。僕と目が合ったZEROSE、その瞬間を忘れないでください」(リッキー)、「最近は皆さんにどうやって恩返しをしたらいいから悩んでいます。僕たちはここが終わりじゃなくて、前に一緒に歩んでいくから皆さんついて来てください」(テレ)、「僕から小さな年末のプレゼントを用意しました(とback numberの「クリスマスソング」をアカペラで歌うサプライズ)」(ハンビン)、「これからの時間ももっともっと大切に送る約束をしましょう」(ハオ)、「日本の風景がすごく好きなので、楽しく公演をすることができました。また会いましょう」(ユジン)、「今日はここで終わるけど、僕たちの思い出はずっと一緒だよ。いつも大事に思っています」(マシュー)、「日を重ねるごとに僕たちの愛はどんどん深くなって、お互いが愛おしい存在になったから離れたくない。ずっと一緒にいたい。最後という言葉はないと思っているので次もまたいい姿でお会いしましょう」(ジウン)、「ZEROSEがどれだけ僕たちZEROBASEONEを愛しているかを心で感じていました」(ギュビン)
ジウン
ギュビン
そして、その後、メンバー同士が感謝を伝え合う尊いモーメントが発生。まずハオが「心から思っているんですけど、すべてのメンバーにありがとうと言いたい。みんなで一緒に頑張って苦労して、誰かがつらいときは隣にいるメンバーが慰めて、僕たちがチームになれたのはラッキーだと思います」と口火を切ると、ハンビンが「今回、マンネのユジンがお兄さんたちに近づいてくれた気がします。大好きだよ」とユジンに向けて語り、ユジンは「ゴヌク兄さんはいつも面倒見てくれてありがとう。リッキー兄さんは一緒に遊んでくれたりして楽しいです。テレ兄さんはいつも優しくて歌も教えてくれてありがたいです。ハンビン兄さんはリーダーとして僕を引っ張ってくれて、正しい道に連れて行ってくれて感謝しています。ハオ兄さんは僕の悩みを聞いてくれたり、そばにいてくれてありがとう。マシュー兄さんは目が合うたびに僕を笑顔にしてくれてありがたかったです。ジウン兄さんは長男として僕たちを引っ張ってくれてありがたいです。ギュビン兄さんはつらいときにそばにいてくれて、ハッピーウイルスを届けてくれて感謝しています」と少し照れつつ、8人のお兄さんたちへ感謝の言葉を。一緒に活動していく中でたくましく成長していくマンネにお兄さんたちとZEROSEも感動。
続いて、「僕はこの話はあまりしないんですけど、いつもこの9人の組み合わせはすごくいいなと思っています。みんなかっこいいし素敵だし、その中に僕がいることができて感謝しています」(マシュー)、「僕もいつも隣にメンバーがいてくれることに感謝しています。少し行動が遅い僕を隣でずっと待っていてくれてありがたいです」(リッキー)、「僕たちが永遠であればいいなと思っています。みんなを愛しています」(ジウン)、「僕たちのチームはうまくかみ合っている時計のようなグループだと思います。ひとりでも欠けたら機能しないのと同じです」(ゴヌク)と感謝を伝え合うなか、ギュビンはテレを抱きしめながら(されるがままのテレ)「(ちょっと涙ぐみながら)僕たち9人はメンバーみんなでひとつのジェンガのように頼りあってその重さをわかちあってきたと思います。ZEROSEの皆さんに言いたかったことがあります。僕たち9人を選んでくれて皆さんは見る目があると思います」とコメント。
胸がアツくなったり、幸せをかみしめたり、思わず笑顔になったりの心がこもった言葉を聞かせてくれた9人。改めてZEROBASEONEとZEROSEの永遠を願わずにはいられない、そんなコンサートだった。
©WAKEONE/LAPONE ENTERTAINMENT
Photograph_Tatsuya Shiraishi Text_Mayuko Kumagai