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2019/9/17 CULTURE

女の浮気は正義です|ミオヤマザキのメンヘラ論 第七回【連載】

S Cawaii! 編集部

LINE

Illustration_ヤミリシャス Composition_Mayuko Ishimura



こんにちは。「ミオヤマザキ」というロックバンドのボーカルをしていますmioです。

前回、メンヘラが考える浮気はどこから?って話をしました。
今回は「女は浮気するのか」考えてみました。

女は愛の重さを減らすために浮気します


批判をたくさん浴びることを覚悟の上であえて私の持論を言わせていただきますと、“女の浮気は正義”です。

 散々、男には「浮気するな」「裏切るな」という話をしてきました。
「なんで女は浮気していいんだ」と声が聞こえます。
本当に男性のみなさんのおっしゃることはごもっともでございます。

「ケースによって違う」という枕詞も添えつつ、概ねの傾向として女の浮気と男の浮気は違うと思うのです。

女は愛してくれていたら浮気しません。

つまり女の浮気は彼からの愛情の不足分を別の男性で補っているんです。もっとストレートにいうと、彼氏にかまってほしいから浮気するんです。

愛してほしい
→でも安心できるほど愛してくれない
→なんで愛してくれないの?
→愛してくれないならどっかいっちゃうよ?
→どっかいっちゃってもいいの?
というストーリーをたどった上で浮気をしています。

そしてその先にさらに“浮気していることを気づいて欲しい”という潜在意識すらあります。
だけどバラしたら別れることになってしまうんじゃないか……。
でも別れたくない……。本当はバレて彼に死ぬほど後悔して欲しいのに。

一番離れたくない相手であるからこそ、その絆の確認と補強のために「浮気をする」という選択をすることがあるんです。女の子は……。

一方で男の浮気はまったく中身が違います。単純です。性欲です。サルです。
愛情のやりとりもなんにもなく、ただの快楽です。許せませんね。そういうサル系男子は誰とも付き合わなければいいのにと思います。そしたら少なくとも傷つけられる女の子がひとり減ります。

もしかしたらいつも家にいる、暇なニートと付き合うことが愛情を受け続けるという意味では一番いいのかもしれないですが、それは愛情というよりもこちらへの甘えだし、なにより濃度の低い愛情のぬるま湯につかるほど枯れてないんですよ、こっちは。

魅力を求めてさまよい、たどり着いた男性は大抵仕事もバッキバキにこなしていて、とんでもなく忙しい人。
女が求めているほど構ってくれないことはわかっているんです。時間ないですもんね。

結果、一時的な愛情補給のために浮気をしてしまう。
「仕方ない」で片付けてはいけないとは思うし、それ以外に道はなかったのかを反省しないといけないと思います。きっと何かが壊れてしまった後に後悔もするでしょう。
だけど世の中の女の子の多くが浮気をしてしまっているという事実があることは、知っておいてもらいたいなと思い、ここで発信しました。

もう一度いいますね。

女性の浮気は正義です(笑)!

あなたのためを想って他の男に抱かれているんです


もし彼に「本当はこうして欲しい」の80%くらい求めてしまったとしたら、もう重い認定確実ですね。駆け引きを誤ると破滅の道へと進みます。
彼への願望、欲望の100%なんてとても求められません。経験上50%くらいがちょうどいいというところでしょうか。

足りない50%の不足分をどうするのか、それが浮気なんですね。
都合のいい解釈ですが、少しでもあなたへの愛を軽くするために、他の人に愛を分散しているという分析です。

何がいけないんですか?と開き直るつもりもありませんが、きっちりと主張しておきたいことは一番好きなのはあなたということです。
あなたが好きな故に浮気をしているんです。

「あなたのために浮気しているんです」というと大げさですが、日常生活の中の学校や会社や、なんやかんやの中で、女性はたくさん苦労をしています。
男性相手に見せない苦労の中で辛い時も苦しい時もあります。そんな時にあなたからもらうわずかな愛情では足りない時がどうしてもあります。

それを無理に彼に求めてしまうことで失敗した悲しい過去を背負う女の子は、あなたへの重荷になることを避け、いつまでも二人が長く続くように“浮気”をしてしまうわけです。


矛盾孕んでいないわけではないです。理論じゃないんですね。
ふたりの関係を保つための行動です。ある角度から見たら、ふたりの関係を保つためにあえて選んだ正義とも言えるかもしれません。

女の子は聞きたいことが多いのに、その“正義”の為に聞けないことが多いんです。
本当は彼に私のことをどう思っているのかを聞いて安心したい。

“ねぇ 教えて欲しいよ
あなたは私の事どう思っているのか
でもね 聞けないんだ
だって聞いたら終わってしまう気がしたから”

ミオヤマザキの曲『聞けない理由』の歌詞の一部です。
https://www.youtube.com/watch?v=-gXOadQwfaw

「女性の浮気は正義」だなんてサンドバッグになりそうなパンチラインを主張した背景には、浮気の裏側に潜む女性の気持ちを、忙しい男子に少しでもわかってもらえたら……という思いがあるんです。

決して女性の浮気を奨励しているわけではないのですが、私には「女性の浮気は正義」であり「浮気させる男子に罪もある」と思えてならない、とこの回でお伝えしたいと思いました。

彼女が自分のことしか見えずに、重すぎる愛を求められること。
重すぎない愛を与えられながら自分の知らないところで他の男に抱かれていること。

浮気の事実を知らなければ、後者の方が幸せなのかもしれません。
それがお互いの求めている幸せの形であれば私からはもう「うまくやれよ!お互いにな!」としか思いませんが、私にはそれは脆くて、幸せ色にコーティングされた時限爆弾みたいなものだと感じます。明日なのか10年後なのか、いつか必ず爆発すると思います。

何度も言いますが、女の浮気をある程度肯定しているからと言って、浮気を促進させたい気持ちは少しもありません。
それに「彼のためを想ってする浮気」以外はもちろん絶対的に悪です。

ただ、彼にこのどうしようもない重い愛を受け止めてほしいけど、その方法がわからないメンヘラ状態の解決策として、「浮気」という選択肢を選ぶ人が少なからずいると思います。

愛しているから彼に依存する。
依存したくないから浮気する。

ここまで読んでくれた方々は、浮気が正義に感じられたでしょうか?
正義とまで感じられなくても女性の浮気の内側が少し理解できたでしょうか?

次回は、愛と依存についてお話します。
 
— ミオヤマザキ プロフィール —
mio(Vo.)、taka(G.)、Shunkichi(B.)、Hang-Chang(Dr.)の4人組ロックバンド。
mioによる”男性は心拍数が上がり、女性は皆共感する”恋愛の陰を描いた歌詞と、圧倒的なライブパフォーマンスにより「ミオラー」と呼ばれる熱狂的なファンを獲得。
500万DLを突破したゲームアプリ「マヂヤミ彼女」はApp Storeで1位に。さらに、TVドラマ「SHIBUYA零丁目」やTVアニメ「地獄少女~宵伽~」などに楽曲が起用され、10代~20代の女性を中心に支持を広げている。
2017年には日比谷野外大音楽堂でのワンマンを行い、O-EAST、ZeppTokyoなどの大規模ライブハウスを含む全国ツアーでは全公演ソールドアウトを記録。2018年にはパシフィコ横浜での公演を大成功に収め、2019年には日比谷野外大音楽堂・大阪城野外音楽堂2DAYSワンマンを行い、2020年1月11日に横浜アリーナでの単独公演が決定している。

ミオヤマザキ Twitter

『ミオヤマザキ5周年ワンマンスレ』 
2020年1月11日 神奈川・横浜アリーナ 
横浜アリーナ公演に向け”12000人に逢いに来てもらう前に、12000人に逢いに行く”というテーマのもと敢行される47都道府県完全無料ワンマンツアー『2020年1月11日ミオヤマザキ横浜アリーナやるってよ。』 が6月からスタートしている。

— ミオヤマザキライブ情報 —

■Zeppツアー2019
2019/11/9 Zepp DiverCity
2019/11/23 Zepp Osaka Bayside
2019/11/24 Zepp Nagoya
2019/12/1 Zepp Fukuoka

■2020/1/11 横浜アリーナ単独公演



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ミオヤマザキ メンヘラ