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2020/5/1 CULTURE

ちゃんみな|カリスマアーティストが「夢」をつかむためにまず断捨離したことは?

S Cawaii! 編集部

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ちゃんみな

Photograph_Ryosuke Kikuchi Styling_Tetsuya Nishimura Hair&Makeup_Yuko Nozaki Text_Anco Oshita Design_Tomomi Hashiba Composition_Akira Okamura



「いつか好きなことを仕事にしたい!」。でも、その“いつか”はいつになるか想像できてる? そこで今回は、今好きを叶えている人たちに、どうやって最初の一歩を踏み出したかを教えてもらいました! さあ、まずはそれぞれのスタートラインから飛び出そう♪

同世代のカリスマ!音楽と人を愛するアーティスト
ちゃんみなさん


第9回高校生ラップ選手権に出場して一躍名を馳せ、2017年1月に現役JKとしてメジャーデビュー。独自の世界観を持ち同世代のカリスマとして絶大な人気を誇る彼女は、「フリースタイルラップは苦手です」と顔をしかめる。

そんな彼女の“好き”って? 何が彼女に曲を書かせているの?など、新時代のプリンセスの素顔にたっぷり迫りました。

夢を叶えるためいちばん大事で、いちばん必要なかったものを切りました

シャツ 49,000円+税、パンツ 55,000円+税/ともにティー バイ アレキサンダーワン パンプス 21,000円+税/タラントン by ダイアナ(ダイアナ 銀座本店) その他/スタイリスト私物

一歩踏み出すために地元の仲間との縁を切りました
中学生のころは、ヤンチャしてました。ヒップホップをしてるコって子どものころから髪染めたりピアスあけたりマセてるコが多くて、私もそれに影響されちゃって。

音楽の道しか興味ないからどうせ勉強もしないし、人生経験のためにいくところまでいってみようかなみたいな。でもやっぱりいちばんやりたいことは音楽だし、心の中で“ヤンチャするのは3年間だけ”って決めていました。

実際3年間遊びつくして満足して、中学卒業のタイミングで携帯番号を変えて、地元から離れた高校に行って、そのころの仲間とバッサリ縁を切りました。そのころいちばん大切なものが仲間だったから、すごく勇気がいりましたね。でも私にとって、その仲間というものはいちばん大事で、いちばん必要のないものだったんです。

物心ついてすぐに見つけた音楽の道
音楽に出会ったのは1才半のとき。ピンク色の服を着た女性がテレビの中で歌って踊っているのに魅了されて、「歌手になってもいい?」ってママに聞いたのを覚えてます。

ちょうど言葉を話すか話さないかくらいのころだったのに、DNAレベルで音楽が好きになるよう組み込まれていたとしか思えないですよね。3才でバレエとピアノを始めて、数年後に歌とダンスも学びだしました。

そのころから、自分は音楽の道に進む人なんだって信じきってました。ほかの選択肢はなかったな。学校でも、まわりが校庭に遊びに行く中、私は教室で歌詞を書いてたり。

人に合わせるほうが時間の無駄だと思ってたので、流されることはなかったです。私は韓国と日本のハーフで日本語をうまく話せなかったこともあって、いじめられたりぶつかったりしたこともありました。でも、「まあ、私変だしな」って納得してた部分もあって。

変わっているからこそ曲作れるし、変わっているからこそ音に敏感なんだもんって、自分が変わっていることを受け入れてましたね。それくらい自分の音楽の才能を信頼してたし、小さいころから今までそれは一度も揺らいでません。

腕試しのため挑戦した苦手なフリースタイルラップ
私にとっての大きすぎる一歩は、高校生ラップ選手権に出たことです。“高校生のうちにメジャーデビュー”っていうのを目標に掲げて曲を作ったりオーディションを受けたりしていて、そのころ夢だった韓国でのデビューがなんとなく叶いそうだったんですけど、いやちょっと待てよと。

私が1才半から培ってきたものはどれくらい通用するのか、日本で腕を試してみたいって思ったんです。それで、今まで見たことすらなかったフリースタイルラップをやってみようとふと思い立ったんですよね。まったく興味なくて、なんなら苦手だったんですけど、そのころものすごく盛り上がっているコンテンツだったし、日本人の高校生の女のコでラップしてるコっていないよなって、そこに空きがあるかもと思って。

失敗したら一生笑い者になるんだろうなって、地獄に落ちるつもりで飛び込みました。ラップバトルでは、自分のありのままを見せるようにしました。バトル中に歌ったりして、それが個性的でよかったみたい。

そこで注目してもらえて念願のメジャーデビューもできて、まだ準備できていないのに急に「ヨーイドン」ってされた感じでした。でも、本当は準備できてたからあのタイミングだったんだろうなって、今は思います。覚悟したらしただけのアンサーが返ってくることを学んだし、あのころの私に「本当にありがとう」って言いたいです。

アーティストと素の自分は、同じ人間だけど違う人格
私、フリースタイルラップ苦手なんですよ。不意に「フリースタイルやってよ」とか言われると機嫌が悪くなるくらい。

だから、高校生ラップ選手権のあとは注目されてうれしかったけど、同時にすごく辛かった。なぜなら、私はその場所が得意じゃなかったから。好きじゃない場所で死ねないじゃないですか。私は今後、幼少期にテレビで見た彼女のように輝けるんだろうかってすごく不安でした。

でも、最近やっとアーティストとして認識されてきたのかなと思います。私の曲は、すべて実体験がそのまま作品になってます。だから感情とか経験ダダもれなんですけど、音楽やってるときだけは何も怖くないんですよね、なぜか。

アーティストモードのときと普段の自分は、同じ人間なんだけど人格が違う気がします。次に出すEPが『note-book -Me.-』『note-book -u.-』の、別々の2作品になってるんですけど、Me.は素の自分に、u.はアーティストとしての自分に近いかな。

Meの1曲目「ボイスメモ No. 5」に登場する男性は、いわゆる一般的に言うとイヤな男なんですよ。嘘つくし、意地悪だし、他の女のコに興味あるし。でも私にとってその欠点ってどうでもよくて、私の欠点も彼にはどうでもよくて。他の人が短所だと感じる部分が私にとっては長所だったりするので、人によって完璧って形が違うんだなって。最近、私がとても感じていることを書いた曲です。

好きと幸せはイコールではないんです
なんでこんなに音楽が好きなんだろうって考えて、気持ちが揺さぶられるからだって気づきました。大好きになったり、大嫌いになったり、それってもう大恋愛と一緒じゃないですか。

こんなに心を行ったり来たりさせられちゃうのって、この世に音楽しかないなって。私すごくセンシティブで、人が好きすぎるんです。楽しすぎたり幸せすぎても、いつか壊れてしまうのが怖くて悲しくなっちゃうくらい怖がりで。何かを愛するベクトルが強くて、傷ついてしまうこともたくさんあるんですけど、音楽を作る上でそこは強みなんですよね。

だから、音楽は愛してるけど幸せとイコールではないかな。好きなことと幸せなこと、どっちが大事かなんてわからないです。時と場合によるし、いろいろな形の幸せがありますからね。まあまだ21才だし、私なりにこれから幸せの定義を探していきたいなって思います。

ちゃんみな’s Q&A


Q.好きを叶えるための第一歩の踏み出し方は?
「世界でいちばん怖いものを克服してみて。私よく相談を受けるんですけど、私に相談してる時点で行動してるし、やるべきことわかってるよねって思うんです。触ったことのないかゆいところを掻いてみてほしい、絶対なんとかなるから」

Q.好きを叶えるためにやっていることは?
「細かい目標をメモに書いて冷蔵庫に貼ること。「◯◯達成、おめでとう!」って感じで、もう叶ってることにして書いてます。ふわっとした夢だと叶っても実感ないから、明確なのがいいと思う。夢は見たもん勝ちですよ!」

PROFILE
ちゃんみな。日本語、韓国語、英語を巧みに操るトリリンガルラッパー・シンガー。自身の実体験をもとにしたエモーショナルな楽曲が広く共感され、国内外問わず同世代を中心に圧倒的な支持を受ける。

INFORMATION

EP『note-book -Me.-』
(WPCL-13164/1,300円+税)

M1.ボイスメモ No.5
M2.ルーシー
M3.I cannot go back to you
M4.note-book


EP『note-book -u.-』
(WPCL-13165/1,300円+税)
M1.In The Flames
M2.KING
M3.Picky
M4.Baby



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インタビュー ちゃんみな