SEVENTEENが6月25日と26日に高尺(コチョク)スカイドームで『SEVENTEEN 2022 WORLD TOUR [BE THE SUN]』をスタート。5月27日にリリースしたばかりのアルバム『Face the Sun』を引っさげて、まずはタイトル曲の『HOT』、そして『March』と、赤に染まった会場を熱狂へと導いていく。さらに『HIT』と続けて、SEVENTEENにしかできない極限のパフォーマンスで場内を圧倒。
この日がワールドツアー初日のSEVENTEEN、冒頭の挨拶ではDINOが「嘘じゃなく、さっき『March』を踊っている時、泣きそうになりました。カッコいい曲だから耐えたけど、そうじゃなかったら泣いていたと思います」と感激をあらわに。HOSHIいわく今回のツアーが今までで一番欲張った公演だそうで、「セットリストも欲張ってしまって、リハの時にこれはうまく体力配分しないとな、と思っていたのに、やっぱりCARATの前では全力になっちゃいます」と微笑んだ。
そのHOSHIはいつもの挨拶「今何時?」「10時10分」のコール&レスポンスを久しぶりに直接やりとりできて大満足。しかしあまりに長い時間がかかったため、メンバーはステージに座りながらHOSHIの様子を眺める場面も(笑)。肘の手術を終えたばかりのJEONGHANはギプスをはめてツアーに参加。会場のCARATに「どれだけ悲しいか教えて?」と問いかけると、会場からは「ああああ~」という悲痛な叫びが起きたが、「でも僕は大丈夫です」と気丈に答えていた。
SEVENTEENのコンサートでは毎回、ツアータイトルをかけ声として叫ぶという習慣があるが、今回はJOSHUAのアイデアで「BE THE SUN」と叫びながら腕で丸い太陽の形を作ることに。メンバーも会場のCARATも一緒になってかけ声を叫んで、コンサートが再び動き出す。
『Rock with you』、『Boom Boom』とロック色の強いステージの後には、JOSHUA & VERNONによる『2 MINUS 1』、さらにパフォーマンスチーム、ボーカルチーム、ヒップホップチームがそれぞれの持ち味を生かしたユニットステージを見せる。パフォーマンスチームの『Wave』は今までのSEVENTEENにはない振り付けで、「新しい表情を見せようと研究しました」(DINO)。ボーカルチームは「CARATのみなさん、僕たちがいて幸せですか? 僕たちはみなさんがいて幸せです!」とDKが叫んで始まった『Imperfect love』は会場のCARATと大合唱する一幕もあり、「みなさんの声を聞きたくて、一瞬イヤモニを外しました」とJOSHUA。その言葉を受けてSEUNGKWANが「僕も一瞬外したんですけど、4秒くらいディレイがあったのですぐつけ直しました」と言って会場を笑わせていた。パフォーマンスチームの『GAM3 BO1』と『Back it up』は今回のステージが初披露。後のMCタイムでは興奮覚めやらないDKとHOSHIがMIINGYUのラップのモノマネをして、MINGYUにもラップパートをねだっていた。
ユニットステージの後には、赤い衣装に着替えたSEVENTEENのメンバーがステージのあちこちに登場し、みんな慌ててメインステージへと集合。しかしVERNONだけが現れず、やっと来たと思ったら靴紐を結び直し…そうしてようやくスタートしたのは『MANSAE』。そして『Left & Right』、『VERY NICE』と続き、会場中が飛び跳ねる。
完璧なステージを見せた『Shadow』は、ツアー初日の前日に振り付けが完成したという。「危機が迫れば人間、何でもできる」とMCでDKが語っていた。アナログ時計をかたどったパフォーマンスが印象的な『24H』が終わり、メンバーが横たわる中ただ一人立って曲を終えたJEONGHANが「たぶんみんな立ち上がれないと思います」と言うと、「いいや、立ち上がれるけど!?」というVERNONの反論に応えるようにみんな力を振り絞って立ち上がりはじめる。一方、まだ立ち上がれないTHE 8は「本当にやれるだけのことをやっています」と、持てる力をすべて注いだパフォーマンスであることを示した。
MCタイムでは会場を暗くして、会場にウェーブのおねだりも。イヤモニを外したメンバーが待機する中、下手から上手にぐるっとペンライトの光と歓声が到達すると、それでは飽き足らず今度は逆側へ、さらに前から後ろへ、後ろから前へとウェーブが続いていく。そしてコンサートはいよいよラストスパートへ。『Crush』が終わると、コンサートの始まりにステージに掲げられていた真っ赤なに燃える太陽のような舞台セットが再び現れ、本編は終了。
アンコールではトロッコに乗りながら『Darl+ing』と『Heaven’s Cloud』を歌い、広いドームの隅々までCARATと目を合わせていた。最後のMCでは、「またいつみんなの歓声が聞けるだろうと待ち続けて2年4か月が経ってしまいました。時間がすぎるのは早いですね」と振り返りつつ、「また声が聞けてうれしかったですし、とても感謝しています」とJUNがうれしそうにコメント。WOOZIは「SEVENTEENにとって一番強い存在はCARATですが、逆にCARATにとって一番強い存在がSEVENTEENでありたいです」と再会を約束した。WONWOOは「僕はこれからも誇らしい歌手、そして誇らしい息子でありたいです」と語ると、客席からは歓声があがった。最後に統括リーダーのS.COUPSからは「みなさんがつらい時、後ろにはSEVENTEENがいるということを覚えていてください。僕たちはそう考えて活動していますし、これからも進んでいきます」とCARATに語りかけると、「これ以上話すと泣いてしまいそうだから」と言葉を切りつつ、「僕たちを信じて、愛してくれれば、僕たちもみなさんを信じて、愛します。愛してます」と宣言。そして「個人的には、CARATにとって頼れる、黙々とそばにいてくれる統括リーダーでありたいです」とも。
アンコール最後には『Our Dawn Is Hotter Than Day』、『Snap Shoot』、そして再びの『VERY NICE』で会場をさらに盛り上げて終了した。コロナ禍で中断せざるを得なかった2019年の「ODE TO YOU」から2年4か月。それから歩みを止めることなく進み続けたSEVENTEENのワールドツアーは今年11月、12月に待望の日本ドームツアーで終幕を迎える予定だ。