TOMORROW X TOGETHERにとって初のドームツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR ＜ACT : PROMISE＞ IN JAPAN』がついに幕を閉じた。７月10、11日の東京ドーム公演を皮切りに、７月27、28日の京セラドーム大阪、８月4️、5️日のバンテリンドーム ナゴヤ、そして９月14、15日の福岡PayPayドームまで、４都市８公演をめぐってきた。今回はツアーファイナル、15日のコンサートをレポートします。
レーシーな白いケープをかぶったメンバーがセンターステージに集まると、会場のペンライトの光が会場を満たしていく。そしてどこからともなく現れた王冠をYEONJUNが頭にいただくと、会場は突如暗転。再び会場に明かりがつき、白いケープを脱いで黒いジャケットがあらわになった５人が歌ったのは、７月３日にリリースされた日本4thシングル「誓い（CHIKAI）」収録曲の「Deja Vu [Japanese Ver.]」。ラストにはセンターステージの上から下から火花があがったかと思えば、続いてはステージのあちこちからファイアーボールが飛び出し、HUENINGKAIのハイトーンで「9と4分の3番線で君を待つ(Run Away)[Japanese Ver.]」がスタート。まさにドームツアーにふさわしい幕開けとなった。
「よう来んさったね」とHUENINGKAIが博多弁で挨拶すると、TAEHYUNも「かっこいいステージ、期待してよかよ」と方言をまぜてご挨拶。「夢に僕出てきた？ え、出てこなかった？ 大丈夫、今日のステージのかっこいい僕を見て、僕しか考えられなくしてあげる」と微笑んだBEOMGYUは、ドームツアーがスタートした東京ドームでは足の負傷のため椅子に座っていることが多かったが、この日はすべてのパフォーマンスに参加。晴れやかな笑顔と小悪魔的な自己紹介に会場のMOA（ファンの名称）の歓声もひときわ大きく響いた。
HUENINGKAI
TAEHYUN
BEOMGYU
TOMORROW X TOGETHERにとって３回目のワールドツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR ＜ACT : PROMISE＞』は、「僕たちの夢がどうやって成長してきたか、そして僕たちの未来をMOAたちと一緒にどうやって守っていくかについてのストーリーです」とSOOBIN。そしてYEONJUNの気合い入れの後、いよいよステージがスタート。と、その前にBEOMGYUがメンバーのビジュアルチェックをする時間に。SOOBINとHUENINGKAIの前髪をささっと整えたあと、YEONJUNはわざわざBEOMGYUのために髪型をくずしTAEHYUNはBEOMGYUが整える必要がないほどすでに完璧。「僕はいつでも準備OKだよ」といってTAEHYUNがアカペラで次の曲のヒントを歌うと、会場のMOAからは期待の大きな歓声が。そうしてはじまった「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) [Japanese Ver.]」、さらに２つのリズムが交差する緩急あるパフォーマンスが魅力の「Devil by the Window」でドームは一気に最高潮へ。しかし曲終わり、BEOMGYUがメインステージへ戻る道すがら、頭を抱えて苦しみながら姿を消していき……。
SOOBIN
YEONJUN
続いてステージに登場したのは韓国の民族衣装に身を包んだダンサーたち。両手に大きな扇を持ち舞うその中心から、同じく民族衣装をまとったメンバーたちが現れる。韓国の伝統的なアレンジが施された「Sugar Rush Ride」は、今回のツアーの中でも異色のステージ。交わらなそうで絶妙にマッチした世界観をTOMORROW X TOGETHERが圧倒的なパフォーマンスでねじ伏せていく。ラストにはステージに桜の花びらのようなピンクの花弁が舞い散り、ファンタジーな世界で魅せる。その衣装のまま続けられた「Farewell, Neverland」もまた普段とは異なる雰囲気のステージとなり、彼らが旅する夢の中の１章を彩った。
背中の羽根が印象的なブルーのスタジャンに着替えたメンバーが再登場すると「Magic」はさわやかかつ笑顔を見せるステージに。YEONJUNのごきげんなラップからはじまる「New Rules」では印象的なドラムのビートに合わせてメンバーがジャンプする熱さを見せ、その熱気のせいか気づけばYEONJUNはスタジャンを脱いでひとりそんな勢いのまま始まった「LO$ER=LO♡ER」ではマイクスタンドを蹴り飛ばす勢いで激しいステージを見せる。最後にはMVにも登場したお札を模した紙が会場にばらまかれる演出も。そんなムードを吹き飛ばすかのようにYEONJUNのキュートな歌い出しで始まった「きっとずっと (Kitto Zutto)」では疾走感あふれるメロディに合わせて汽車型のフロートにメンバーが乗り込むみ、ドームを１周。続く「Force」まで、ステージからは遠いファンたちに自ら近づき、目を合わせた。メインステージに戻った後の「Thursday’s Child Has Far To Go」では感情を爆発させるかのようにメインステージからセンターステージへと駆けていき、手にした赤い布を振り回す印象的。最後にはTAEHYUNの「スクリーム！」の声に応えたMOAたちの大きな歓声が会場を包んだ。
YEONJUNとSOOBINによる「The Killa（I Belong to You）」は年上組ならではの色気が匂い立つステージに。BEOMGYUのソロパフォーマンスで始まった「Back for More」では黒いスパンコールのジャケットが曲の世界観をさらに艶っぽく見せていた。ラストは雷鳴轟くスクリーンをバックに、ジャケットを脱ぎ捨てるパフォーマンスまで。印象的なギターリフ、そしてYEONJUNのシャウトではじまった「PUMA」は野性味あふれる表情、そして次々にあがる炎が曲をさらにワイルドに見せてくれる。そんな熱気をはらんだまま「GOOD BOY GONE BAD」、さらにはYEONJUNがバットを振り回しステージの楽器を壊してまわる「Growing Pain」まで、ロックで熱いステージを駆け抜け、最後にはメロイックサインを掲げたメンバーたちがシルエットを残してステージ下へと消えていった。
このツアーがはじまる直前にリリースされた「〜ひとつの誓い〜（We’ll never change）」はしっとりさの中に切なさと儚さをはらんだメロディライン、そこにMOAの大きなコールが加わり、ツアーを通じて完成していった曲でもある。TAEHYUNも「いつ聴いてもいいですね。MOAも掛け声がどんどん大きくなって、心が暖まるステージでした」としみじみ。本編ラストの「I’ll See You There Tomorrow」では伸びやかな歌声、そして楽しそうに踊る表情まで、思う存分ステージを楽しむ様子が伝わってきた。
MCではSOOBINが大ファンというKARAのダンスをカバーするコーナーがこのツアーの定番に。日本でも大ヒットした「GO GO サマー!」は会場のMOAも大合唱するほどで、「ミスター」のおしりダンスもノリノリの様子にHUENINGKAIは「やっぱりメインダンサーは違いますね」、TAEHYUNは「これが本物だ」と褒め称える一幕も。さらに、BEOMGYUが「初めてライブ映像を観た時、本当にかっこいいなと思った方の歌です」とスタンドマイクで歌ったのは、尾崎豊の「I LOVE YOU」。韓国ではリメイクもされているほどの人気曲だそうで、YEONJUNは心臓を押さえて曲に感動している様子。TAEHYUNは「BEOMGYUに似合ってる、かっこいい！」と大絶賛していた。BEOMGYUはこの後にもセクシーダンスを踊ってみせる活躍ぶりで、今まで動けずにいた分、楽しそうにしていた。
アンコールでは「Magic Island」を歌い終わり、メンバーが話している間に会場のMOAがスローガンを掲げると、TOMORROW X TOGETHERは「僕たちも用意しているよ！」と「永遠を越えて、無限の時間をMOAと共にするよ」というスローガンを客席に見せつけると、YEONJUNはスローガンにキスをして大事そうに抱えた。そして「Miracle」、「永遠に光れ」ではステージをくまなく歩き、会場のMOAに向かって手を振り、再びトロッコで会場をめぐった。最後には「Ito」でTOMORROW X TOGETHER初のドームツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR ＜ACT : PROMISE＞ IN JAPAN』は幕を閉じた。しかし最後に「2024年冬、TOMORROW X TOGETHERが約束を守りに帰ってきます。また冬に日本で会いましょう！」というサプライズ告知が。詳細は後日発表とのことなので、期待して待ちたい。
【ライブ情報】
『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR ＜ACT : PROMISE＞ ENCORE IN JAPAN』
2024年冬
※詳細は後日発表
【TOMORROW X TOGETHER プロフィール】
TOMORROW X TOGETHERはHYBE傘下のBIGHIT MUSICに所属するSOOBIN、YEONJUN、BEOMGYU、TAEHYUN、HUENINGKAIで結成された、5人組ボーイグループ。グループ名の「TOMORROW X TOGETHER」は「それぞれ違う君と僕がひとつの夢で集まって共に明日を作って行く」という意味を持つ。
TOMORROW X TOGETHER 日本公式サイト https://txt-official.jp/
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Photograph_(P)&(C) BIGHIT MUSIC Text＿Yunico Woo
