タレント 平沼ファナさんの場合
SNAP撮影をキッカケに、いろんな雑誌に呼んでもらえるようになり、モデルとしての知名度ＵＰ。モデルの仕事は親が喜んでくれたし、自分を認めてもらってる気がして楽しかった。当時の夢は雑誌の専属モデルになるコトだったな！
超順調じゃん！ どこから転落したの？
NUTSで毎月読モの人気投票があって、半年間連続1位だったの。それで当時の編集長から「専属にならない？」って誘われてモデルデビュー。でもウチにとってモデル時代で キラキラしてたのは一瞬のできごと。地獄の期間のほうが長かった。
最初半年くらいは巻頭企画に呼ばれたり、プリ機の広告もしてそれこそ順風満帆。 でも失恋してから状況は一変。当時の元彼と別れた悲しみから8キロ激太りしたの。顔、腕、足がパンパンになって、撮影にも呼ばれなくなった。彼はいなくなるわ、仕事はなくなるわで毎日大泣きしてた。
鏡を見たくなかったし、仕事に無気力になってた。 キラキラしてたのは一瞬のできごと。 地獄の期間のほうが長かった。
ダイエットしようとは思わなかったの？
いま思うともっと頑張れたのに、専属モデルになる夢が叶って努力をしなかった。毎日遊んでつらいことを思い出さないようにしてた。現実から目を背けて、３年間遊びに逃げてたの。
そのときはお金どうしたの？モデルやらないと生活できなくない？
経済面は全部親！ 上京したときから家賃16万円の家に住まわせてもらってた。新しくできた彼氏にも（親のお金で）日給出すからバイト休んで！ 生活は保証する！ と縛ってた時期もある。 一生働かない宣言とか友達にしてたくらい末期だったの。
その生活からどう抜け出したの？
仲のいい友達から「いつまで遊ぶだけの生活してんの？お前ホントクズだな」って言われて、ウチってマジみじめと気づいたの。もう1回モデルやってみようと意気込み、本気でダイエットに励んだよ。
でも体型を戻した瞬間、NUTSが休刊しちゃったの。このままじゃ本気で肩書きがなくなると思い焦った。ずっとフリーでやっていたから、まず事務所に入ろうと行動にうつしたよ。
事務所はすぐ入れたの？
体型もベストな状態だったから入れた。しかもすぐに日本テレビ系『ウーマン・オン・ザ・プラネット』のオーディションに行ってきてと言われたの。ここは頑張らなきゃと思い、 面接で自分のコンプレックスをあえて言った。
「私ニートで、親のスネかじって生活してます」って（笑）。まさかの合格で1カ月半アメリカを横断してたよ。転機はその番組のおかげ。 広い世界を見て考え方が変わったの。横断中、ケンカもしたしトラブルも超起きた。その中で自分ひとりじゃ何もできない、 いままで努力してこなかったって自覚できたんだ。
撮影／藤本孝之 デザイン／橋場友美 Special Thanks／楠田真央、平岩佳織 構成／森健
