コンプレックスだらけの女たちが整形して人生を変えたサクセスストーリーやその術式を紹介する連載「私が整形した理由」の第2回ゲストは、湘南美容外科クリニック主催「第2回 整形シンデレラオーディション」にてセミファイナリストを受賞した山田麗さん(21才)。彼女がなぜ公開整形を行うことにしたのか? そして整形後に待っていた壮絶なダウンタイムや周囲の反応で感じたことはなんだったのか? その秘密に迫ります。
山田麗さん整形DATA…総額 約244万円
まずは彼女の整形ヒストリーをご紹介。湘南美容外科クリニックが主催する「整形シンデレラオーディション」に応募し1日で顔と胸の整形をした山田さん。約1か月のあいだ自宅で寝たきりのダウンタイムを過ごすことに。ちなみに最も痛かったのが脚の脂肪吸引。痛すぎて家族の支えがなければ乗り越えることができなかったそう。
2016年 目 二重埋没法…約20万円
2016年 目 まぶたと目の下の脂肪除去…約15万円
2016年 鼻 鼻尖形成…約20万円
2016年 ほお&目 リッチフェイス(脂肪注入)…約22万円
2016年 ほお リフトアップ…約28万円
2016年 胸 コンデンスリッチ豊胸…約88万円
2016年 太もも ライボマティック脂肪吸引…約51万円
―早速ですが、どんな手術を行ったんですか?
山田さん:瞼の脂肪を取ったあと埋没で二重に。鼻先は軟骨を縫い合わせて、フェイスラインはリフトアップを3本ずつ入れました。あとは太ももの表面を脂肪吸引して頬、クマ、胸に自分の太ももの脂肪を入れてます。
―それを1日で行ったそうですが、費用はどうされたのですか?
山田さん:総額244万くらいだと思うんですけど、お金は湘南美容外科のオーディションに合格したので無料でした。だけど、もともと手術をするつもりだったので高校を辞めて15才から働いて、お金を貯めていました。
―整形をしたいと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
山田さん:小学校の頃から外見をいじられることが多くてずっと悩みだったんです。名前がレイだし、目つきも悪いし色も白かったので「幽霊みたい」って。だけど言ったほうって覚えてないんですよ。私がオーディション番組がきっかけでメディアにでるようになったら普通にメッセージが送られてきましたから。「頑張ってるね」って。私が、あのときどうんな思いをしていたのかなんて気が付かないです。
―つらかったのですね。ちなみに、整形したいとご家族に打ち明けたときの反応はどうでしたか?
山田さん:「そんなに気にする必要ある?」って言われました。親戚ふくめ家族は私のことを「今が世界一カワイイ」と言ってくれていたので最初は全然相手にしてもらえませんでした。なので、だんだんと容姿の悩みを家族に打ち明けることは「イケないことで親が悲しむこと」と思うようになり悩みがどんどん深くなってふさぎ込むようになっていきました。
―ご家族の承諾を得るまでの間はどう過ごしていたのですか?
山田さん:親にはそう何度も整形したいと言えなくなってしまったので、中学生時代はアイプチをして二重にして学校に行ってましたね。だけどやり過ぎてまぶたが荒れてますます腫れちゃったんです。そのときは、もうやばかったです。朝、寝起きはとくに顔が白いので、鏡越しに自分の顔を見ると吐き気がするんです。今、思い出すだけでも悲しくなる。整形前の顔に戻ったら、お先真っ暗。1日で廃人になれますね。それで自分の姿を見ると具合が悪くなる日が続いて、ついに親に「家の鏡、全部捨てて」と泣きつきました。
―ご両親の反応はどうでしたか?
山田:そうですね。困った様子でした。でも、私あのとき本当に精神的に参っていたので、それまで親に遠慮して言えなかったことをすべて爆発させました。もし私が整形したら幽霊って呼ばれる名前も改名したいって話しとか。
―改名? なぜそう思ったのでしょうか?
二分の一成人式って知ってますか? 小学校4年生の時にあるんですけど、その時に名前の由来を発表しなきゃいけなかったんです。それで、私の名前の由来「キレイになってほしいから麗」という内容を発表したのですが当時の担任先生が「お前が綺麗になるわけねぇだろ」みたいな感じでクラス全体の笑いをとったんです。私、学校では無理して笑ってたんでイジられキャラっていうんですかね? 何を言っても平気みたいな扱われ方をしてて、そのときもそんな感じだったんです。でもかなり傷つきました。それから鏡がみれなくなったり自分の名前が大嫌いになって私が生きるには整形しかないって頭になりました。
―その先生、ヒドイ。よくがんばりましたね。
山田さん:ほんとそうです。一生、恨んでやるって自宅でずっと泣いてました。というか今から考えると整形する前の私ってかなり弱虫で泣き虫だったと思います。とにかく自分に自信がなさすぎて、オーディション中もずっと泣いてましたし。何か言われるたびに泣いて泣いて、だからいっつも目が腫れてましたね。
―今は、そんな感じがしません。整形して考え方が変わったんですか?
山田さん:そうですね。今は、あまり泣かないかもです。整形してコンプレックスがゼロになったわけではないですけど、普通の人になれた感はあります。特別な美人になりたいわけじゃなくて普通の人になりたかったので、心に余裕が生まれました。あと整形後のダウンタイムが壮絶すぎて、人生でこれ以上ツライことはナイやって思えて、小さいことが気にならなくなったんです。あんなに気にしていた周囲の目も、あのダウンタイムを過ぎればなんてちっぽけだったんだろうって。私の場合、顔や体だけじゃなく心まで整形してもらった気がします。
ーそんなに大変だったのですね。もう少しお聞かせください。
山田さん:私の場合、1日ですべての手術をおこなったんです。時間でいうと朝8時にクリニックに行って手術が終わったのが夜10時前。それで術中、麻酔が途中で切れちゃったんです。脚の脂肪吸引をしていたときなんですけど片脚が終わって残り1本というところでタイムアウト。1日に使える麻酔の量は決まっているので、あとはガマンです。その時は「あーもう死んでもいいかな」って正直思いました。整形して生まれ変わるとかもうどうでもイイって。
―その後、無事手術が終わってどうでしたか?
山田さん:手術が終わってからもしばらく地獄でした。1週間固定で、どこも動かせないです。その後は1か月のあいだ自宅で寝たきり。トイレに行くのも食べるのも家族に助けてもらう感じです。痛いし、ツライし、なさけないし「もう何で整形したんだっけ?」とすら考えることもありました。でも、徐々に痛みもなくなって動けるようになってくると、そのつらさに耐えた自分をホメてあげられるようになったんです。今まで、弱虫な自分が大嫌いだったのに…です。あとは家族に感謝できるようになりました。私、家族のことも信用してなかったんです。「みんなが私のことを世界一カワイイってチヤホヤするから私、自分のことをカワイイと勘違いして学校でいじめられたんだけど」って自分の内面を棚に上げて親やおにぃちゃんを責めたこともありました。それなのに、こんな勝手な私を見捨てずに面倒みてくれて、しかもどんなときも私の味方でいてくれて本当に感謝しかありません。
整形して壮絶なダウンタイムを乗り越えたことで改めて家族の大切さに気がついた山田さん。後編では整形後の周囲の反応についてを聞き込み。これから整形を考えている人も、そうじゃない人もぜひチェックしてみてくださいね。