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2020/3/7 CULTURE

大久保楓/ぷるこ|たった5年間で高校生YouTuberがアパレルブランド社長になるまで

S Cawaii! 編集部

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大久保楓/ぷるこ

Photograph_Takeyoshi Maruyama Text_Anco Oshita Composition_Akira Okamura



「いつか好きなことを仕事にしたい!」。でも、その“いつか”はいつになるか想像できてる? そこで今回は、今好きを叶えている人たちに、どうやって最初の一歩を踏み出したかを教えてもらいました! さあ、まずはそれぞれのスタートラインから飛び出そう♪

元JKYouTuberでハタチのアパレル社長
大久保楓/ぷるこさん


JKYouTuberとして一躍名を馳せ、アパレルブランド「L tokyo(エルトウキョウ)」のディレクターとして活躍する、ぷるここと大久保楓さん。高校1年生でYouTubeデビューし、18才で起業して社長に、そして先日ようやくハタチになったという大久保さんの、濃密すぎる5年間のお話を聞きました!

がむしゃらにがんばることも、ときには立ち止まることも必要

ブランド設立の夢のためJKYouTuberに
小さいころからファッションや芸能に興味があったんですが、私の地元は大阪の田舎で、当時は「そんな夢絶対無理だよ!」って言われてたんです。そんな環境が息苦しくて、大阪市内の芸能を学べる高校に入りました。そこで女優や歌手が夢というコたちに出会って、初めて同志を見つけた感じがしました。

“ファッションブランドを立ち上げたい”という夢が明確にできたのもそのころ。高校卒業と同時にその夢を叶えたいと思ったんですけど、私は絵が苦手でデザイン一本で勝負できると思ってなかったので、自分自身が発信者になりながらブランドを立ち上げたいって思ったんです。当時はぺこちゃんなどの読者モデルがブランドを持っていて、それがビジョンにありました。

そこからモデルのお仕事などをやってみたけど関わる大人たちに10代ながら納得できず、だったら自分でやろうと友人と2人でYouTubeを始めました。私はオタク気質でとことん調べないと納得できない性格なので、バズる動画の傾向などを調べまくって、そのころ珍しかった女性の“◯◯してみた”系をやってみることに。学校で撮影したり、人気YouTuberの動画をオマージュしたりしていたら、1年生を終えるころには登録者数が10万人を超えてました。

再起不能から上京し念願のブランド設立
2年生でインフルエンサーとしての仕事を始めると、とにかく忙しくて毎日の睡眠は4時間くらい。フリーランスで活動していたので、授業を途中で抜けてトイレで編集したり、お昼休みに「お世話になってます」って電話に出たり(笑)。多忙すぎて、正直そのころの記憶があんまりないけど、頭にずっと“ブランドの夢を叶えるため”というのがありました。あのときYouTuberになることで満足してたら、あんなにがんばれなかったと思います。

でも3年生の始業式の日、しんどすぎて体が動かなくなっちゃって。入退院を何度も繰り返して学校もYouTubeもやめないといけなくなり、人生終わったって思いました。そこから半年くらいがんばりたくてもがんばれなくて、でもやっぱりブランドの夢だけはあきらめられず、専門学校への入学を機に上京。そしたら、上京後すぐ専門学校の先生に「ブランドをやってみないか」と言われて、「え! いいんですか!?(泣)」って。資金はYouTube時代に貯めていたお金を使いました。インフルエンサーとしての活動やファッションの発信力に可能性を感じてくれた方がサポートしてくださり、思いが実りました。

サステナブルファッションという新しい道へ
最初はただただ夢が叶った!っていううれしさしかなかったけど、実際に仕事をするにつれ、生産工場のひどい労働環境やアパレル業界による環境汚染にショックを受けて、このまま服を作り続けることに疑問を感じるように……。そんなとき、あるドキュメンタリー映画を見てサステナブルファッションという存在を知ったんです。

サステナブルとは「持続可能な」という意味で、自然環境の維持に役立ったり、配慮してたりするブランドのことを言います。「この方法でファッションを届けたい!」!と、また服に情熱を燃やしているところです。サステナブルブランドって、現状ナチュラルでシンプルなものしかないけど、私みたいなスタイルでもその理念のもとで服を作れるんだ!って、そういうものがあるんだってみんなに知ってほしい。環境とファッションを両立させていくことが、今の私の新しい夢です。

ぷるこ’s Q&A


Q.好きを叶えるための第一歩の踏み出し方は?
「始めることばかりに目を向けずに、やめてみること。これから大きい夢を叶えるためのパワーを蓄えるために一度休むとか、こっちはやめるけどこれだけは続けるとか、やめることにフォーカスを当てるのも大事だと思います」

Q.毎日持ち歩いているマストアイテムを教えて。
「iPad、携帯、イヤホンさえあればどこでも仕事できるので、基本的にカフェで仕事をしています。ビジネスメールの打ち方は、高校生のころ自営業をしている親から教わりました」

PROFILE
おおくぼかえで。JK時代は20万人登録者超えのYouTuber。10代で起業し、アパレルブランド「L tokyo」を立ち上げる。



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ぷるこ 大久保楓