今の自分に満足している人は、この先は読まないでください。
夢を叶えたい、何者かになりたいと切実に思っている人だけ、読んでください!
実業家・住谷杏奈さんの生き方から学ぶ、不確かな時代をサバイブするためのヒントを紹介する連載。
今は商品プロデューサーとして総売上げ500億円を超えるスーパーウーマンですが、くすぶっていた時代もあり、失敗もたくさん経験してきた住谷さん。自身の経験をもとに、この連載で「人生は何度でもやり直せる」と力強く伝えてくれました。
仕事と家庭の両立で悩む人が多い中、どちらも100%全力で理想を叶えるつもりで生きることが彼女のモットー。
「変わりたい。だけど、どうすればいいの?」とくすぶっているあなたに贈る、最後のメッセージです。
>>>連載第1回の記事:専業主婦になりたかった私が年間売上50億の実業家になるまで
成功する方法は十人十色。経験で得られる自分だけの方法を見つけて
ビジネスを始めるきっかけは夫の収入減によるものでしたが、商品企画やプロデュースはやりがいのある仕事ですし、私に向いている仕事だと思っています。ただ、本来は表に立つのが苦手な人間です。意外だとよく言われますが、できれば田舎でひっそりと暮らしていたいタイプなんです。SNSで見ず知らずの人に自分の生活をさらけ出すのは、この仕事をしていなかったら絶対にしていません。
ここだけの話、次の目標は、私が表に出なくても、私の名前を出さなくてもお金を稼ぐこと。それが、私が次のステージに上がることだと思うのです。お金は心の余裕につながるし、選択肢を増やすためのツールです。ないよりはあったほうがいいのだから、できるうちに稼いでおきたいと思っています。
ただし、性格や生き方、夢や理想は人それぞれです。一人一人がなりたい自分をイメージしてその理想を口に出して現実に変えていくのです。繰り返しお伝えしてきましたが、こうすれば成功するという秘訣はひとつではありません。方法は無限にあります。私はその方法でうまくいったけれど、別の人が同じ行動をとってもはうまくはいかないかもしれません。逆に、私がやったことのない方法でその人は成功するかもしれません。稼ぎ方や成功するための方法は十人十色なのです。
マインドを柔軟にして、いつ来るかわからないチャンスを逃さないように努力すること。自分に才能がないと思ったら才能がある人の10倍努力すればいい。自分には無理だと諦める前に、努力を続けることです。
そして、何事も経験です。過去を捨てろ、自責の念を持て、人脈なんていらない、羞恥心を捨てろ……。いろいろ語ってきましたが、これは私が実際に経験して、私がベストだと思った生き方です。ビジネス書を数十冊読むよりも、経験によってたくさんのことを学びました。
机上の空論ばかり追わず、まずは行動し、経験をしてみてください。本を読んだり、人に話を聞いたりしただけですべてをわかった気になるのはやめましょう。本や人に聞いた話で得た知識はあくまでもヒントとして取り入れ、自分の中に落とし込み、オリジナルにしてどんなこともすぐにトライしてみることが何よりも大切です。
私がああしなさい、こうしなさいと言ったところで、最後は自分の意思です。自分で苦労してつかみとったことは、必ずあなたの自信になります。失敗を恐れていては何も手にできません。失敗したこともポジティブに捉えれば、次の新たなステージへ大きく飛躍できるはずです。でも、落ち込んでまわりが見えなくなることもあるでしょう。そのときは、とことん落ちこんだら、すぐに切り替えて過去の自分を殺し、一回り大きくなった新しい自分で生きていきましょう。リセットした新しい人生は、前回の人生よりもきっとキラキラ輝いているはずです。
変なこだわりを捨てたらラクに生きられる
何者かになれたかどうかは、まわりに認知されてこそ。会合など大勢人がいる中で、「あの人、誰?」「何をされている方ですか?」と聞かれることがなくなって、やっと実績が認められたと言えるのです。名前を聞いただけでパッと何をしている人か思い浮かぶようにならないとダメだと思い続けて仕事をしてきました。「住谷杏奈」といえば、「あー!」と言われるような仕事をしていきたいと思ってきました。でも、最近はあまり肩書にこだわらないというか、縛られたくないという気持ちに変わってきました。不思議ですよね、昔は堂々と言える肩書が欲しかったのに。何者でもないときほど、なめられたくなくて肩書にこだわってしまうんだと思いました。
こう見られたい、こうでなきゃいけない、こうならないと恥をかく……という変なこだわりを捨てたらもっとラクに生きられると思うのです。自分の中にあるこりかたまった考えもそうだし、世の中の価値観もそう。過去やプライドを捨てなさいというのは、自分を大きく見せるための鎧を捨てるということなんです。鎧は攻撃から身を守るものだけれど、分厚く重たい鎧では動きが制限されてしまいます。それならば、鎧を脱ぎ捨てて、軽やかに自由に動けたほうが、ラクに生きられると思いませんか? いろいろな経験をするためにも身軽なほうがいいんです。たくさん経験する中で、自分に向いているもの、できることがわかってくるし、生きやすい道が見つかるはずです。
捨てることは怖くないし、もったいなくもない
「LINEの友だちリスト、すべて消せますか?」でもお話しをしましたが、新しいことに挑戦して手に入れたいものがあるなら、すべてを捨てて真っ白なキャンバスになれと、常々言っています。
過去を捨てる、人脈を捨てる、もったいないという気持ちを捨てる、虚栄心を捨てる、羞恥心を捨てる……とこの連載ではたくさんの「捨てる」ことを伝えてきました。「捨てる」ということは、いつ新しく大切なものが入ってきてもいいように、空きスペースを常に作っておくことです。